「不動心」育成ブログ

自分はダメだと感じている人は、実は向上心のある人。自分の弱さを知っているからこそ、人に優しくなれる。自分本来の素晴らしさを発見し、どんな環境にも動じない「不動心」を育成するブログです。ツイッター@shirota_usao

おっさんを貸し出すという武器

1時間1000円「おっさんレンタル」その正体とは?
http://a.excite.co.jp/News/column/20131008/Joshispa_20131008_00037746.html
少し前になるが、Yahoo検索ランキングで「おっさんレンタル」というワードが上位表示されていた。これは一体何だ?と思って見てみると、上記の記事のように「1時間1000円で“おっさん”をレンタルすることができるという。」というサービスだった。
 
「おっさんレンタル」は海外メディアに取り上げられるほどで、最近になって徐々に注目を浴びている。サービスの中身は、一緒に遊ぶも良し、話すのも良し、パシるのも良し、働かせるも良し、スタイリングさせるのも良し、レンタル時間内で基本的に何でもやってくれるというものである。
 
それにしても、1000円で何でもしてもらえるというのは、考えようによってはかなり破格ではないだろうか。都市部のバイトでも1000円を超える時給が多い中、週末だけのサービスとはいえ、何でもしてくれるのである。(まあ、当然ある程度の節度はあるだろうけど…。)
現にサービスを始めてからは問い合わせは多いそうで、人生経験豊富なおっさんに悩みを聞いてもらいたいといった依頼なんかも結構あるようだ。
 

先行者のメリットは話題の中心でいられること

 それにしても、よくこんな馬鹿げたアイデアを思いついたなあと思うのは、おそらく私だけではないだろう。世間でたまに見かける「何でも屋」とは違い、自分のことを「おっさん」と呼ぶ言い回しも自虐的で面白い。
 
しかし何より、おっさんが賞賛されるべきところは、自分のアイデアを行動に移した点ではなかろうか。どんなに入念に練られた企画も、実際に行動に移さないことには何も生まれない。「おっさんレンタル」が入念に考えられた企画かどうかはわからないが、とにかく勇気を出して一歩を踏み出すことの大切さを、私は実感せずにはいられなかったのである。
 
ある意味で斬新な企画は、続けていくうちにメディアに取り上げられることがしばしばある。そういう状況になれば、当初はちっぽけで誰も振り向いてくれなかった企画も徐々に知名度が高まり、ついに日の目をみることになるのだ。先行者のメリットはまさにこの部分が大きく、マスコミも取材に行く先はこの人しかないという状況になってしまう。
 
「おっさんレンタル」も最初に始めたおっさんが偉いのであって、マスコミもその偉いおっさんに一番話を聞いてみたいのである。なぜこの企画を思いついたのか、行動するのに躊躇がなかったのか、サービスを開始した当初はどんな依頼があったのかなど聞いてみたいことは山盛りだ。これを二番煎じのおっさんに聞いても仕方ない。メディアを中心として話題の重要人物となり得るのは、やはり先駆者の功績なのだ。
 

■今持っている武器を使う

 私たちは新しいことを始めようとしたとき、新しい知識や技術を習得しようと考えがちである。しかし「おっさんレンタル」のおっさんの場合は、現時点で持ち合わせている知識や経験を武器にして、その使い方を精一杯考えている。ここに学ぶべきことは非常に大きいと私は思う。
 
もし、手に持つ武器が何もなければ、斧や槍を手に入れたほうが外敵を倒していくのに有利に違いない。しかし、それらを手に入れるのに数十年の歳月がかかるのであれば、挫折してしまうことのほうが多いかもしれない。
ところが、何も無いと思っていた自分の手の中に、石ころがあったらどうだろうか。斧や槍を手に入れるために研鑽を重ねることも大事だが、今持っている石ころを最大限使おうと工夫する努力は、それと同じくらい重要なことなのである。
 
「どうしようもない石ころしか持っていない。」のではなく「まだ大切な石ころを持っている。」のだ。今までの人生で身につけたあらゆる物事は、私たちの貴重な武器であることに変わりはない。今一度、身の回りの武器を見渡し、その有り難さに気付くべきなのである。
 
そして、いざ武器を使おうとするときは小さなプライドは躊躇なく捨てよう。自らの手で人生を開拓しなければならない時は、小さなプライドほど厄介なものは無い。恥や外見に臆せず、今ある武器を思いっきり振り下ろせるかどうか。ためらった時には、おっさんを貸し出すサービスをひらめき、行動に移した人もいたことを思い出そう。
 
ゼロ

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